9月11日 きょうは何の日?

911アメリカ同時多発テロ



きょうのビブリオ9

①「殺戮の宗教史」島田裕巳 東京堂出版(162:宗教史)

 十字軍、魔女狩りからアメリカ同時多発テロ、イスラム過激派によるテロまで。なぜ神の名の下に行われる「殺戮」は止まないのでしょうか。

②「大仏破壊」高木徹 文藝春秋(302:政治)

 アメリカ同時多発テロの首謀者とされていたタリバンは地方の純朴な義勇軍でした。ところがアフガニスタンに流れ着いたビンラディンに乗っ取られ変質していきます。
 タリバンの中にも良識派はいましたがビンラディンの差し金によって左遷されるなどして力を削がれ、最後はなすすべもなくなっていきました。
 こうして2001年3月、アフガニスタンのバーミアン大仏がタリバン政権によって爆破され半年後の9月11日、アメリカ同時多発テロが発生したのです。
 そこにはテロ戦争へ突き進むビンラディンとアルカイダの策謀が蠢いていました。本書は詳細な取材とインタビューからそのことが浮かびあげます。

③「危険な道:9.11首謀者と会見した唯一のジャーナリスト」 白水社(316:国家と個人)

 世界の諜報機関さえ居場所を知らなかったアルカイダ幹部と48時間過ごした元アルジャジーラ記者がついに9.11の真相を語る。

④「アメリカの謀略戦争―9.11の真相とイラク戦争」ミシェル・チョスドスキー(319:外交)

 アメリカ同時多発テロの背後にあるもの、国際テロリズムを支援しているワシントン、アメリカの戦争遂行機構、新世界秩序の非武装化。人類の未来に壊滅的影響を与える征服戦争の実態を暴く。

⑤「ニューヨークの英雄/9・11の消防士たち」栗木千惠子 近代消防社(369:社会福祉)

 世界を震撼させたアメリカ同時多発テロで、いちはやく現場に駆けつけた消防士たち。
 あれから5年後、初めて明らかにされたニューヨークの英雄たちの「恐ろしくも美しい」生と死。殉職した343名の消防士と遺族への鎮魂と祈りの書。

⑥「キャプテン・アメリカ:ニューディール」ジョン・ニー・リーバーほかヴィレッジブックス(726:漫画)

 アメリカ同時多発テロの恐怖はそれだけでは終わらなかった。
 続いて小さな田舎町を襲ったテロをきっかけに「キャプテン・アメリカ」は巨大な陰謀に巻き込まれていく。911直後のテロの時代を背景にした問題作。
 いわずと知れたアメコミヒーローの物語。

⑦「暗幕のゲルニカ」原田マハ 新潮社(913:日本文学・小説)

 アメリカ同時多発テロに巻き込まれた主人公の話。
 ピカソの絵画「ゲルニカ」と現代が交錯する物語。
 ちなみにゲルニカとは史上初の本格的な都市無差別爆撃をうけたスペインの町の名前。そのゲルニカ爆撃の悲惨さを世界に知らしめ反戦のシンボル的絵画となったのがピカソのゲルニカです。
 そのタペストリーの一つは国連本部ビルの安全保障理事会議場前に展示されています。

⑧「アメリカ最強の特殊戦闘部隊が「国家の敵」を倒すまで」 マーク・オーウェン, ケヴィン・マウラー 講談社(936:英米文学・ルポルタージュ)

 アメリカ最強の特殊戦闘部隊によって決行された「オサマ・ビンラディン暗殺」の全真相を、オペレーションに参加したチーム・リーダーが語りました。

⑨「9月のバラ」ジャネット・ウィンター 日本図書センター (絵本)

 2001年9月11日、南アフリカでバラを作っている姉妹が博覧会に出るため2400本のバラを持ってニューヨークにやってきたが、アメリカ同時多発テロに遭遇。
 空港で途方に暮れる姉妹。2400のバラの行方は?

きょうは何の日? ひとこと

 この日はいうまでもなくアメリカ同時多発テロが発生した日です。ちなみに当時、東海地方に住んでいた人間にとっての、この日は、前年にあった東海豪雨の日としての記憶が強かったのですが。
 あの日、いつものようにニュースステーション(報道ステーションの前番組)を見ていました。番組は冒頭から衝撃的なシーンを流していました。セスナ機くらいの小さな飛行機がビルに墜落した事故のようでした。番組でもそのように伝えていたようにおもいます。
 小型機がビルにぶつかることは、悲劇的ではありますが、ないことはないとおもっていました。ニュースでも、その日のうちは事故なのか事件なのかはっきりとしない状況でした。
 のちに衝突したビルはニューヨークの象徴であるワールドトレードセンターであり、衝突した飛行機はセスナのような小型機ではなくボーイングの大型機ことが判明しました。それどころか、次々に飛行機がハイジャックされ二機目がワールドトレードセンタービル(当時のビルはツインタワーでした)のもうひとつのビルに、さらに他の目的にテロが連鎖し、さながらTVドラマ「24」のように衝撃的なニュースがつづきました。ちなみに、「24」はこのテロがきっかけに誕生したテロ対策ユニット(CTU)という組織の話でした。
 この事件ではアメリカ史上もっとも多くの消防士が殉職しました。ビルの犠牲者とともにご冥福をお祈りします。

 ということで「911」をテーマに提案しました。

 

それでは、また次回。
 この記事が読書の一助になることを願って!

ビブリオ9

司書のビブリオ9です。
図書館で何の本を借りたらいいか、迷っているあなた。
そんなあなたにいろいろなテーマで本をご提案します。

ビブリオ9をフォローする
タイトルとURLをコピーしました