世界子どもの日
きょうの本棚
①「自由への道 : 奴隷解放に命をかけた黒人女性ハリエット・タブマンの物語」池田まき子/文 丹地陽子/絵 学研プラス(289:個人伝記)
②「きみがきみらしく生きるための子どもの権利」甲斐田万智子/監修 林ユミ/絵 KADOKAWA(316:国家と個人)
③「イクバルと仲間たち : 児童労働にたちむかった人々」 スーザン・クークリン/著 小峰書店(366:労働経済)
④「子どもの権利 次世代につなぐ」 喜多明人/著 エイデル研究所(369:社会福祉)
⑤「子供を祝う端午の節句と雛祭」 是澤博昭/著 淡交社(386:年中行事)
⑥「キッズ・アー・オールライト 」 丸山正樹/著 朝日新聞出版(913:日本文学・小説)
⑦「幸せの列車」に乗せられた少年」 ヴィオラ・アルドーネ/著 河出書房新社(973:イタリア文学・小説)
⑧「コルチャック先生 : 子どもの権利を求めて」 フィリップ・メリュ/原作 ペフ/絵 汐文社(絵本)
⑨「子どもの権利ってなあに?」 アラン・セール/文 オレリア・フロンティ/絵 解放出版社 (絵本)
きょうは何の日? コラム
「世界子どもの日」
1954年、世界の子どもたちの相互理解と福祉の向上を目的として、国連は、この日を「世界子どもの日」と制定しました。毎年11月20日、子どもの権利向上と子どもの福祉向上を目的として、世界中で子どもたちが主体となって参加する催しが行われています。
この日が選ばれたのは、1959年のこの日、国連総会で「子どもの権利宣言」が採択され、その30年後の1989年のこの日、すべての子どもに人権を保障する初めての国際条約「子どもの権利条約」が、国連総会で採択されたからです。
「こどもの日」
国連では各国政府が適当と考える日を選んで「子どもの日」とするように勧告しています。日本では古来から続く「端午の節句」に由来した5月5日を「こどもの日」に当てています。ちなみに「国際こどもの日」は6月1日なため、この日を子どもの日とする国が多くなっています。アメリカ、イギリスフランスなどは特にこどもの日を設定していません。
「端午の節句」
端午とは、5月の「端(はじめ)」の「午(うし)」の日を意味していました。午と5が同じ音なことから5月5日が端午の節句となったといいます。端午の節句は、中国から伝わり日本では奈良時代から、その行事がおこなわれていましたが、当初は男の子を祝う日ではありませんでした。当時の人々は、病気や災いを防ぐための節句として、菖蒲やよもぎを軒下に飾ったり、菖蒲湯に入ったりしていました。菖蒲の節句ともいわれるのも、そのためです。鎌倉時代に入って菖蒲が尚武(武を尊ぶ)に通じることから武家の間で男の子を祝う日となっていったのです。兜や幟(のぼり)を飾るのも、そのためでしょう。
「こいのぼり」
江戸時代には、武家の男子の祝いとして「幟」を立てていました。幟とは戦争のとき自軍と敵軍を識別するための旗の一種です。一辺と上辺に竿がついた旗で、今でも神社や相撲の参道や店先の広告として利用されています。江戸時代には武家でない庶民の家では戦いの象徴でもある幟をたてられなかったので、鯉の吹き流しを作ってその代用としました。それが「こいのぼり」です。
鯉が選ばれたのは、登竜門という中国の故事からだとおもわれます。黄河の急流にある竜門と呼ばれる滝を「鯉」だけが登り切り「竜」になることができたことにちなみ「鯉の滝登り」は立身出世の象徴となり「登竜門」は、そのための難関を意味するようになりました。
それでは、また次回。
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司書のビブリオ9です。
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