カイワレ大根の日
きょうのビブリオ9
①「大腸菌 進化のカギを握るミクロの生命体」カール・ジンマー 日本放送出版協会(491:基礎医学)
大腸菌と聞くと「病原性大腸菌O157」など悪いものばかりが思い浮かびますが、その実態は、豊かな個性や生態をもち、進化のしくみをとくカギとなるユニークな生命体だというのです。
②「カイワレの悲劇」 武藤弓子 杉並けやき出版(498:衛生学)
1996年、堺市の学校給食で」病原性大腸菌O157」による集団食中毒が発生。
原因はカイワレ大根とされました。ところが、それを裏付ける科学的根拠はなかったのです。
なぜ、カイワレ大根が原因とされたのでしょうか。
③「ニューマリネブック」ワタナベマキ KADOKAWA(596:料理)
カンタン仕込みで美味しさ長持ち。
「カイワレ大根のしょうゆマリネ」など、いろいろなマリネを収録。
④「トマトはどうして赤いのか?」稲垣栄洋 東京堂出版(626:野菜園芸)
「カイワレ大根を育てると大根になるの?」など。いろいろな身近な野菜を科学します。
⑤「キッチン菜園ノート」ベターホーム協会編 ベターホーム出版局(626:野菜園芸)
種と水で育てる(ブロッコリースプラウト、カイワレ大根)野菜、残り野菜から育てる(タイム、バジル、ミントほか)野菜など、おうちのキッチンや窓辺での育て方を紹介。
⑥「カンガルーノート」安部公房 新潮社(913:日本文学・小説)
ある日、突然、脛にカイワレ大根が生えた男のはなし。
⑦「おいしい おはなし」高峰秀子編 筑摩書房(914:日本文学・随筆)
「かいわれのみち」(安野光雅)など、とにかく、おいしい23の名作、傑作、珠玉の食のエッセイ集。
⑧「腸管出血性大腸菌O157のベロ」 岡田晴恵/文, きしら まゆこ/絵 河出書房新社(絵本、493:内科学)
うつる病気のひみつがわかる絵本 5。おそろしいベロ毒素を出す腸管出血性大腸菌O157のベロ。感染するとたいへん苦しみます。わかりやすい感染症の絵本。
新型コロナウイルス感染症のテレビ出演でおなじみ岡田晴恵さんの著作。
⑨「かいわれざむらいとだいこんひめ」川北亮司/文 国松エリカ/絵(絵本)
かいわれざむらいたちがだいこんじょうにやってくると、おしろのなかは大騒動。
きょうは何の日? ひとこと
この日を日本かいわれ協会(現:日本スプラウト協会)が「かいわれ大根の日」に制定しました。
9月はこの日を制定した会合が行われた月。
18日は「8」の下に「1」で「かいわれ大根」の形(竹トンボ型)になることからということです。
かいわれ大根といえば1996年(平成8年)に起こった堺市の「O157事件」が一番印象に残ります。
給食を食べた児童が次々と発症し1万人近い方々が罹患。3人の児童が尊い命を失いました。後にそれがO157という細菌からくるもので、時には腸からの深刻な出血を伴い死に至るという「殺人細菌」としてしられるようになりました。
児童が食べた食材を詳しく検査したところ「カイワレ大根」に菌が付着していたという結論が報告され、あっと言う間に市中からカイワレ大根がなくなりました。
実は、「カイワレ大根」まったくの冤罪だったのですが、あのときの報道からいまだに、この事件の犯人はカイワレ大根とおもわれています。
②でとりあげているとおり冤罪であることや未だに犯人とおもわれている理由がわかります。
ということで「カイワレ大根」「病原性大腸菌O157」をテーマに提案しました。
それでは、また次回。
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司書のビブリオ9です。
図書館で何の本を借りたらいいか、迷っているあなた。
そんなあなたにいろいろなテーマで本をご提案します。