「トランジスタラジオの日」
きょうの本棚
①「井深大と盛田昭夫 仕事と人生を切り拓く力」郡山史郎 青春出版社(335:企業・経営)
「井深さんからは生き方を、盛田さんからは働き方を学んだ」
ソニーといえば二人の創業者といっていい井深大と盛田昭夫。かれらに仕えた側近が語る。
②「真空管部品図鑑」牧野憲公 誠文堂新光社(547:通信工学)
無線機とラジオを構成している真空管部品の紹介です。
トランジスタと真空管は電流信号を増幅する役割があります。
トランジスタのほうが小さいので今では広く使われていますが、真空管はトランジスタより「暖かくて柔らかいサウンド」になるのでアンプとして今でも人気があるようです。
③「子どもは育て方しだい」井深大 ゴマブックス(599:育児)
ソニー創業者のひとり「井深大」が二十年間の研究から導き出した知性を養い、心を豊かにする育児。1995年刊の再刊。
楽天ブックス > 「子どもは育て方しだい」④「ラジオのお仕事」室井昌也 勉誠出版(699:放送事業)
音楽番組、野球中継、街頭レポート等々。
ラジオの舞台裏ではどんな人が働いているのか。
ラジオ局で働くあらゆるひとを網羅した、お仕事紹介本。
⑤「雑草ラジオ」瀬戸義章 英治出版(507:技術教育)
「背負って運べるラジオ局」が狭くて自由なメディアで地域を変える。
楽天ブックス > 「雑草ラジオ」⑥「幻のラジオ体操第3」安西将也 KADOKAWA(781:体操)
終戦後1年半だけ放送された幻の「ラジオ体操第3」を音源と動作の解説図から試行錯誤のうえ復刻。2014年にはマスコミにも取り上げられ話題になりました。
楽天ブックス > 「幻のラジオ体操第3」⑦「絶体絶命ラジオスター」 志駕晃 毎日新聞出版(913:日本文学・小説)
SFでありミステリーでありラジオ制作のお仕事小説でもある。
楽天ブックス > 「絶体絶命ラジオスター」⑧「ラジオでガガガ」原田ひ香 双葉社(913:日本文学・小説)
実在のラジオ番組に耳を傾ける人々の人生を切り取った5つの短編。
楽天ブックス > 「ラジオでガガガ」⑨「ネコのラジオ局」南部和也/さく とりごえまり/え 教育画劇(絵本)
ネコの世界にもラジオ局ってあるんです!ヒゲさえあれば誰でも放送を楽しむことが出来るのですが!?
楽天ブックス > 「ネコのラジオ局」
きょうは何の日? ひとこと
トランジスタラジオときけばソニーが思い出されます。
1952年のこの日、トランジスタラジオが東京通信工業(のちのソニー)によって発売されました。
1952年ということですから戦後わずか7年。
ソニーは世界初は逃しますが日本で初めてトランジスタラジオを発売し、その後、世界に輸出されたトランジスタラジオはソニーを世界のソニーに押し上げるきっかけとなりました。
それまでラジオには真空管をつかっていました。
トランジスタには真空管と同様の効果があるのですが、当時のトランジスタでは、そのかわりにラジオに使うことはできないと思われていました。それでもトランジスタを使えば、大きな真空管を使うラジオ(いまでいえばテレビのような据え置きだった)が持ち運びできるのです。
そこに価値を見いだしたのは、のちのウォークマンに通じるソニーらしい考えです。
そのソニーをソニーたらしめたのは「井深大」と「盛田昭夫」です。
ソニーの創業時は資金難でした。
それを支えたのは盛田昭夫の実家である「盛田」と井深大が親類同様につきあっていた「野村胡堂」でした。
盛田昭夫の実家は代々つづく造り酒屋「盛田」で「ねのひ」というブランドで有名です。
野村胡堂は銭形平次(いまでは銭形警部のほうが有名かもしれませんが)で著名な作家。
井深大の母と野村胡堂の妻とは女学校時代からの親友であり、井深自身も野村胡堂のことを慈父のようにしたっていたといいます。
ちなみに野村胡堂の著作「銭形平次捕物控」は青空文庫でも読むことができますので、ぜひご一読を。
ということで「トランジスタラジオ」「ソニー」をテーマに提案しました。
それでは、また次回。
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司書のビブリオ9です。
図書館で何の本を借りたらいいか、迷っているあなた。
そんなあなたにいろいろなテーマで本をご提案します。